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ゲンデン 福井県

福井、小浜、敦賀、美浜と聞いて真っ先に連想したのが原子力発電所だった。原発。そんなところを回るのかぁ、と正直暗い気持ちになっていた。いざ入ってみると、無意味に広い道路、過度に立派な駅舎や公民館、200メートルおきにある公衆トイレ、乱立する公共施設、とハコモノ公共事業の賜物がたくさんあった。原発マネーだろう。バイアスがかった眼で見るからだろうけれども、夜のバイパスは無意味に明るく感じる。敦賀で世話になった宿のおばちゃんは「敦賀はオイシイ思いをしてきたけど、いつまで続くかねぇ。そのうち宮崎駿が描いた廃墟のような世界になるよ。おっかないねぇ」と言っていた。あるお店の主人は「放射能さえなければ原発は良いものだけどね。どうしたって、放射能があるから容認できないよね」と言っていた。

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敦賀市は原発の見本市といわれる。4基が稼動しており、4基とも別々のタイプらしい。

いろいろな人と話していて思ったのは、生活の隅々にまで原発マネー・原発経済が入り込んでいるということだ。店の主人が次のように言っていた。「ここでは、町内会でどこかに行く時でさえ「原電にちょっと頼んでみよかぁ」となる。そうすると、予算が増えるんですよ。修学旅行や社会科見学の際に原発関連PR施設に寄るプログラムを組めばバス代が無料になったりするわけです。そこで「原発は安全安心です」と一方的に説得されるんですよ。難しいことは分からなくても、「あんな専門家が大丈夫っていっているから、安全なんだね」となっていく。一人二人が「いや、危険なはずだ」と言っても無視しておけば良い。他県からの修学旅行で賛成派と反対派に分かれてディベートをしながら関連施設を見るプログラムを組むところはあるけれども、福井県内ではほとんどないですね。一方的に説得されるんですよ」と。
原発があることで、地域の経済は確かに潤っている。定期検査などがあれば、大量の労働者が街にやってくる。民宿には客が入り、飲食店も客を確保でき、夜の街も賑わう。地域で何かイベントをやる時には企業寄付がドスンと落ちてくる。建物を建てるときもそうだ。電力関連会社から金が降って沸いてくる。「アチラは金を持ってますからね」と店主。原発を中心にして経済的な循環が成立してしまい、それに立脚した生活が成立してしまっている。根深く、複雑だ。

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ところかしこにゲンデン関連の建物がある。「原子力緊急時支援・研修センター」
↑何をするところなのか、名前からは想像がつかない。。。

だが、原発やリゾート、巨大公共事業なんかに依存しなくても良いのだったら、依存しない方が良いだろう。持続可能性という視点から考えてもそう言える。放射線廃棄物を管理する確実な技術など確立されていないのだから。西表島でセンスのないリゾートホテルを見た時にも同じ気持ちがした。怖いのは「受け取る」という姿勢が染み付いてしまうことだ。カネは「向こう」からやって来る、降って沸いてくるものだという思考のモードになってしまうことだ。そうすると、自分たちで自発的に何かことを起こしていこうだとか、変化を生み出していこうといった自律性や主体性が奪われていく。「仕方がない」「現実は厳しいんだ」「食ってくためにはやむをえない」などなどとつぶやきながら状況を受け入れる。
日本全国いろいろ見てきたが、確かに現実は厳しい中でも批判のための批判や文句・愚痴に終わらずに「じゃあどうにかしようか」「それならこうしてみよう」と新しい仕組みを作り上げていく人びともいる。もちろん、様々な限界の中でもがきながら。直売所や地産地消レストランなどはそういった動きの一例となり得る。そこから、相対的に自律した小さな地域の経済圏の領域が少しづつ拡がっていくだろう。

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若狭の海は本当に豊かだ。その資源をもっと活用できないものか、と思ってしまう。
外に依存する「ないものねだり」ではなく「あるもの探し」を

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2005年10月30日 10:50に投稿されたエントリーのページです。

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