「フラメンコは花の部分だけが取りざたされ、派手な化粧と踊りがもてはやされイメージ化されています。けれども、葉っぱや茎、根っこを見ていけばもっと土臭い、大衆の文化としてのフラメンコがあるのです」と、飯塚真紀さん。大衆の文化、その辺の老若男女が参加して、日常的に愉しむ文化としてのフラメンコを強調していた。彼女はそれをスローフラメンコとして展開している。
そんな飯塚さんのスローフラメンコ体験ワークショップをスローカフェクリキンディで打った。彼女からワークショップの案内文が回って来た時に、僕は「これは相当面白い企画になる」と確信した。
「スローフラメンコ」体験ワークショップ
スローなフラメンコって?
情熱的に激しく踊るイメージが強いフラメンコですが、私、飯塚真紀が住んでいる南スペインの町へレス・デ・ラ・フロンテーラでは、普通の人たちが日常の中でフラメンコの音楽や踊りを楽しんでいます。
私が紹介したいのはそういった大衆フラメンコ。
スローと付けたのは「マイペース」という意味もありますが、自分自身を、そして、人との繋がりを大切にしてみんなで楽しもう!
という想いが込められています。
フラメンコはエゴではなくエコ。
フラメンコは、「わ」(和・輪・環・話・○・円)だと解釈している私と一緒に、
大衆フラメンコ、舞台裏のフラメンコ、スローフラメンコを体験してみせんか?
予想通り、とても素敵な時間となった。
通りがかりの人も含めて参加者は13名ほど。多すぎず少なすぎない人数。
円形に並べられたイスに座り飯塚さんがスペインと日本のコミュニケーションの一般的特徴について話をする。控えめ、受身、自分を出さない日本、大げさ、能動的、自分を出すスペイン。一般的に言って。リズムと身体を動かす踊り、フラメンコを通して、自分を出す、自分を表現する。「まずは、自分がいる。その自分を出すんです。でも、周囲を無視してという意味ではなく、周囲との調和の中で自分を出す。そうすると、自然と他者の表現もス~と入ってきます。その現象に対して「オーレ!」と声を掛けるんです。」なるほど、フラメンコは「わ」だ。

輪になってリズムを作りながら、徐々にカラダを動かし始める。リズムにもその空間の雰囲気にも慣れて、皆がリラックスしていく。笑顔が絶えない。本当に素敵な空間だ。
その場のメンバーが形成している輪の中に出て行って、回りが創るリズムに合わせて一人ひとりが踊る。時に阿波踊り風、時に沖縄のカチャーシー風、時にヒップホップ風、時に西アフリカのダンス風、時にフラメンコ風、それぞれの型とスタイルで自由に踊る。それ自体が愉しく気持ちが良い。
輪の中にスーっと進んでいくと圧倒的な音の違いに「スゲェ」と笑ってしまった。円を形成する位置にいる時に自分に届く音と、円の中に入った時の音の質の違い。僕にとっての感動はいつも「スゲェ」という感覚と心から抜けてくる笑いを伴う。360度全ての方向から手拍子による温かい音が届けられる。
その音の中で身体を躍らせる。上手い下手、リズムに乗っている乗っていないといったことは関係がなく、その空間で自分を出す、表現すること、そしてそれを笑顔で受け入れる「わ」がそこにあること。そこにある突き抜けた気持ち良さ。
2日たった今でも僕の心のどこかが踊っている。
art to the people
金を払えば丁寧に包まれて手渡されるような、消費するだけの文化はいらない。
自分自身を表現し愉しみ、共鳴し、分かち合う。そこに生まれ続ける芸術性、生活の匂い、何らかの意味、そのプロセスをアートを文化を日常に。
コメント (1)
こんにちは!紹介していただいた飯塚真紀です。
akilaさんが書いてくれた感想、
とてもまとまっていて分かりやすい。
写真も「わ」の感じが出ていていいですねー。
赤村では、ワークショップだけでなく、
一緒に次の企画も考える時間がとれて、
ゆったりとした中にも、充実した時間がありました。
長いこと付き合ってくれてありがとう。
これからも一緒にやりましょう。
投稿者: 真紀 | 2006年05月25日 23:52
日時: 2006年05月25日 23:52