最近、巷では食の安全性がまたもや取り沙汰されている。
牛肉ミンチに豚肉や鶏肉を混ぜただの、賞味期限が切れている原料を使っただの。
コロッケ好きの人は怒っているらしい。
そりゃぁ、怒るだろう。
自分が食べていた牛肉入りコロッケが、実は豚肉入りや鶏肉入りだったのだ。
食品企業が信頼して買ってくれている消費者をだますとはなんたることか、と。
僕はしらけた眼でこの一連の報道をつまみ食いしている。
もっと注目すべき食品の安全性や安心のネタはあるだろうに。
これを機会に、嘘っぽい食品について、もっともっと議論をした方が良い。
私たちが、ミルクだと思ってコーヒーなどに入れてかき混ぜている小さなカップ容器の代物は、ミルクとは全く違うものだ。
「コップの植物油脂と水に乳化剤を入れてかき回すと、あら不思議。一瞬で白い液体に。クリームらしくするため絡めるで尺食指、増粘多糖類でとろみをつける」、
すると何だか良く分からないものの組み合わせが私たちがミルクと思って使っている物質に変身するという(p32)。
蕎麦や刺し身に使う練りワサビ。「本わさび入り」と書いてあり、原材料名には「西洋わさび」と書いてあるそうだ。
チューブ入りのわさび、その多くが実は混ぜ物らしい。「西洋ワサビとは、東欧原産の「ホースラディッシュ」で色は白。肉料理の付け合せに使われる。これを、同じアブラナ科で日本原産のワサビと混ぜ合わせ緑に着色。辛味が飛ばないよう油を、チューブから滑らかに出るよう増粘剤を添加する。食感をよくために食物繊維を入れることもある」ということだ。
原料のワサビの内で、本当のワサビが50%未満だと「本わさび入り」、50%以上であれば「本わさび使用」と明記できるという(40-41)。
(以上『食卓の向こう側 4 輸入・加工 知らない世界』西日本新聞社 2004年 からの引用)
以前とある講演会では、こんな話を聞いた。
海外(主に中国)から輸入されてきたワラビなどの山菜類はかなり強い塩漬けの処理をされた状態で入ってきて港に野積みされている。
形だけは残っているが、色がまばらになっている。そこで何をするか?
一度、漂白をかける要領で脱色する。脱色したものに今度は着色料を使って着色する。
以前から僕は「何でわざわざ不味そうな色に着色するのだろう」と思っていたが、なるほど、「着色せざるを得ない原料を使っている」ということなのだ。
遺伝子組み換え食品も食の安全安心という観点から考えても恐ろしい。
ジャガイモにクモだとかネズミといった全く別の生物体の遺伝子を組み込むとか。
遺伝子を組み替えて除草剤を浴びても枯れない大豆を作る。残留農薬や土地の破壊といったことにもつながる。
また、日本は遺伝子組み換え食品の表示規制が緩く、知らず知らずのうちに僕らは組み替え食品を摂取している可能性は大いにあり得る。
5%以下の混入は許容され、醤油や油などには表示の義務がなく、原材料に書いてある順番(重量順)の3番目以内で、重量の5%以上でなければ表示の義務がないという。
長年摂取し続けて、後々「いやぁやっぱり遺伝子組み換えはダメでした。人間に影響が出ます」なんてことになりかねない。
牛肉と豚肉を混ぜていたぐらいのことで、そんなに大騒ぎするならば、
もっと大々的に騒いだ方が良いことがありそうなものだ。
自分たちがどれだけ、マガイモノの食に曝されているか。その中で、心身に良い食を見抜き選択していく力が求められる社会になってしまっている。